2015/06/19

直撃取材inバリ!!気になるあの大学のあれこれを探れ!!! ~Ver.1~

中間試験が終わった!と思ったら期末試験という文字が迫ってきているという事実に驚愕し、誰かにやる気スイッチを押して欲しいと願っているブログ担当の大原です。みなさんいかがお過ごしでしょうか?


さて、私はと言いますと6月上旬から日本の暑さから逃げるべく避暑地に向かうはずが、気づいたら日本よりも暑いバリ島に向かっていました。そう、目的はバカンス!…ではなく、Bali UADC 2015(University Asian Debating Championships)に参加するためです。国際大会の醍醐味などはまた違う回にお話ししたいと思います。

レジの時にパシャリ



さて、皆さんはいつもどのようにディベートを練習していますか?
サークルやセクションの通常練習にいき、ディベートをしたり、大会前だったら他大の練習に参加してみたり。JPDU練習会に参加してレクチャー受けてみたり。あるいは、家で海外大会の動画をみまくったり、学校の帰り道にぶつぶつスピーチ練習をして変な目でみられている人もいると思います笑


他の大学ではどのように練習しているのだろうか?強さの秘訣はなんなのだろうか??
と気になったことがあるのは私だけではないと思います。


そこで、今回はBali UADCに参加していた海外の大学のチームの普段の練習方法や部の運営に関するユニークな点などを徹底調査してきました!内容が盛り沢山なので、Version 1Version 2に分けてお送りしたいと思います。
今回はUniversity of Dhaka, Chulalongkorn University, そしてAmerican University of Afghanistanについてお送りしたいと思います。
(写真全てに私が入り込んでいますがそこはお許しください)


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1, University of Dhaka
バングラデッシュの東大とも称されるバングラデッシュの最高学府。ついこの間の年末年始にマレーシアで開催されたWUDC(World Universities Debating Championships、いわゆる世界一を決める大会です!)ESL(English as Second Language)部門のファイナリストという凄まじい実績を残しているこのダッカ大学。


まずは普段の練習について。
なんと!大会前くらいしか練習しないそうです。大会前はだいたい週2回〜3回くらい練習するそうですが、ほぼ毎週末部内大会や近隣の大学との規模の小さめの交流大会があるそうで、それが通常練習の代わりとなっているそうです。


バングラデッシュ全体の特徴としては、Open Tournamentという大会のシステムを採用していることだそうです。これは、卒業生(alumni)が現役生と一緒にチームを組み、大会に出るというものです。日本でいう現役生のみならずOB,OGや社会人も出られる大会と同じシステムですね。
しかし!決定的な違いは、必ず卒業生が一緒に現役生と組むという点です。これは特にルールで決められているというわけではないそうですが、後輩への教育を第一に考えているため必然的にこういう組み合わせになっているとのことです。経験豊富な先輩と組むことにより、後輩もレクチャーなどを受けるのとは別の形で実践的に学べるため、後輩も育ちやすいそうです。


またもう一つの特徴はネットを利用したディベート普及システムです。これは2006年よりBangladesh Debating Councilがディベートの普及と拡散のために開発したDigital Discourseというサイトを使ったもの。これは、個人、団体問わず様々な人に批判的かつ分析的なコミュニケーションスキルを教えることを目的とした有名大学の生徒やディベート経験者によって作られた非営利組織です。自分のディベートやスピーチをアップし、バングラデッシュのみならず、世界中の様々な大会で素晴らしい実績を残しているジャッジがそれをみて採点してフィードバックをくれるというシステムで、海外のチームとも簡単に対戦できるようになっています。高校生でも大学生でも世界中のトップディベータート対戦でき、どこにいても最高のフィードバックをもらえるというシステムの開発により、バングラデッシュのディベート人口の飛躍的増加に貢献したそうです。

R1で対戦。すごくフレンドリーで仲良くなりました!



2, Chulalongkorn University
日本でもよく知られているチュラーロンコーン大学(以下、チュラ)。毎年3月に開催されているICUTでも常連の有名な大学ですね。


まずは普段の練習についてですが、特に決まったスタイルはないそうです。簡潔に言うと自由だそうです。これを練習する、これをやる、などと言った決まった練習メニューはないそうです。練習頻度は週に2回くらい。コーチもいないそうです。
ただし、コーチがいない分先輩の後輩の面倒見が非常によいのだとか。ちゃんと先輩が後輩のディベートも見て批判、批評するそうです。また、国内大会みたいなものは一個くらいしかないらしく、割と頻繁に国際大会に参加しているのが特徴だそうです。


自由な分自分たちで何を練習するか決める裁量が任されているため、弱点把握などを各自がしっかり行うことでフレキシブルに練習内容を決め、効率的に強化を図っているのではないかという印象を受けました。また、後輩と先輩との距離が近く、非常に組織としての一体感があるのではないかと思いました。

Wasedaは二回もチュラに当たりました。運命です。



3, American University of Afghanistan
アフガニスタンのアメリカ大学はアフガニスタン唯一の非営利団体運営の共学私立大学です。2006年に開校し、現在1700人以上が在籍しています。


普段の練習は週2回くらいで、50人くらい在籍しているそうですが普段は20人くらいで活動しています。
毎回練習ではコーチによるセッションがあり、特定の分野についてのレクチャーが行われます。例えば、リバッタルのコツだったりWhipの意識などなど。ラウンドに関しては1ラウンドのみ行い、参加者全体から6人が適当に選ばれてチームを組みます。この6人は通常どおりにディベートの準備を行い、試合をします。残りの参加者はaudienceとなり、チームのプレパ中はコーチとともにディスカッションをするそうです。どんなアーギュメントがいえるか、現状どのような問題が存在し、どのような背景事実を述べなければいけないか、どのような例が使えるか、などをとことん話し合います。その後試合をみて、コーチとともにみんなで勝敗を決めます。この際、みんなが勝敗を決め、RFDを準備することで、試合をやらない人はジャッジの練習もでき、人数が多くても皆が効率的に練習できるのだそうです。


まだディベートはそこまで普及していないらしく、国内大会は非常に稀で、たまに2~3校集めてミニ大会をやるそうです。驚くべきことに、彼らは英語のみならず、ダリー語(ペルシア語)を含む3言語でもディベートをやっているそうです。スペック高すぎて思わずインタビュー中に叫んでしまいました。

最終ラウンド直後。
チキンな私ですが頑張ってインタビューしました!



さて、この大学では非常にユニークな練習方法が採用されています。
まず一つ目に、分野別弱点克服練習。アーギュメントのたてかた、リバッタル、イラストについて、などにわけ、各自が苦手な分野を集中的に克服するスタイルを採用しているそうです。「ディベートはひたすら数をこなすのもよいとは思うけれども、やっぱり集中的に苦手な部分を練習すると次試合やった時に成果が出るしいいと思うんだよね」、と教えてくれました。これは小さいグループに分けて練習するそうです。

二つ目に、イラスト力を高めるためのロールプレイ練習。
例えば、紛争終結後直後の社会におけるリーダーと市民の関係や宗教弾圧の状況において存在しうるアクターなどを想像し、実演してみるそうです。こういう状況においてそれぞれのアクターはどう考えどう行動しうるだろうか、果たしてその行動は説得的であったか、などを考え、またそれを実演している数人以外のオーディエンスがみて決めるというもの。オーディエンスやコーチがそれをみて、アドバイスなどをし、終わった後にみんなでディスカッションをするそうです。実際、関連したモーションが出題された時に、実例を知らなかったとしても、知識に頼るのみならず、イラスト力で賄える部分が増え、圧倒的にスピーチ力の向上に貢献したそうです。

三つ目に、“ブック・チャレンジ“というもの。主に、マターを増やすために始めたものだそうです。2週間に1回、1人きめてその人に好きな本を読んできてもらい、翌週その本の内容についてプレゼンします。これは必ずしも新書やディベートに関連していなくてもよいらしいのですが、マターをみんなと共有することを目的として時事関連の本などを読んでくる人が多いのだとか。自分で本を定期的に読みマターを増えやすのは負担が大きく、長続きしないことが多いけれども、このシステムならば負担も少なく、効率的に部内でマターをシェアできていいなと思いました。

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さて、盛りだくさんで長くなってしまいましたがいかがでしたでしょうか?
練習方法に困っている皆さん、よかったら是非参考にしてみてくださいね^^


予告!!!Version 2ではなんとBali UADC 2015の優勝校と準優勝校をとりあげますのでお楽しみに〜!!!!!





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