2012/09/23

JPDU Autumn Tournament 2012が開催されました

ディベーターの皆さん、こんにちは。今回は9月15日(土)と9月16日(日)に開催された26th JPDU Tournament (JPDU Autumn Tournament 2012)の報告をさせていただきます。

この度のJPDU Autumn Tournament 2012(通称:秋T)は、1日目の予選は首都大学東京が、2日目の本戦は国際基督教大学が会場となりました。例年NA Styleを採用してきておりましたが、今年度は国際的に広く普及しているBP Styleを採用して開催されることとなり、計25大学から67チーム(134名)がディベーターとして出場し、48名の方がジャッジとして大会に参加しました。

4月末に開催されたJPDU Spring Tournament 2012の参加大学数は20校でしたが、この度の参加大学数は25校へと増加しました。また、ブレイク枠が24チームと多めに設定されたこともあり、様々な大学が本戦へと勝ち進んでいました。ブレイクチームを輩出した大学は以下の計11校です。

大阪府立大学、京都大学、慶應義塾大学、神戸大学、国際基督教大学、首都大学東京、成蹊大学、津田塾大学、東京大学、一橋大学、早稲田大学(五十音順)

さて、気になる結果についてですが、予選4ラウンドと本戦4ラウンドの末、見事UT A(東京大学 A)が優勝しました。UT Aのお二方、おめでとうございます。

見事BP Style学生日本一の座を手にした東京大学の2人
(左:佐野さん 右:富永さん)

惜しくも優勝は逃したものの、Hit-U A(一橋大学 A)、ICU E(国際基督教大学 E)、KDS A(慶應義塾大学 A)がGrand Finalistとなりました。

Semi Finalists、Quarter Finalists, Pre Quater Finalists、Breaking Adjudicators、Best Speakers等の詳しい結果については、PDMLで既に公開されている他、JPDU公式ウェブサイトにも掲載される予定ですので、そちらをご覧ください。


以下、本大会で出された議題及び大会中に撮影した写真です。


Round 1
THBT labor unions should have their power suspended during times of economic crisis.
(労働組合は経済危機の際、権利を一時的に放棄するべきである)

Round 2
THBT every athlete has the right to claim any political ideas in the international competition.
 (すべてのアスリートは国際大会においていかなる政治的意見をも表現する権利がある)

Round 3
THBT liberal democratic countries should not set the limitation of accepting refugees from conflict.
 (自由民主主義国家は紛争難民の受け入れ数に制限を設けるべきではない)

Round 4
THW establish state funded schools which exclusively admit LGBT students who choose to attend.
 (LGBTの学生のみ入学を許可する、国費によって賄われる学校を設立する)

Pre Quarter Finals
THW set quota representing the poor in political arena.
(政治の場において、貧困層を代表するクオータを導入する)

Quarter Finals
THW allow all communities to freely use the ‘N-word’.
(すべてのコミュニティにN-wordを自由に使うことを許可する)

Semi Finals
THBT US should use military forces and secure border in order to achieve ‘ Land for peace’.
(アメリカ合衆国はLand for peaceを実現するために、軍事力を行使し国境の安全を保証するべきである)

Grand Final
TH supports populism.
(本院はポピュリズムを支持する)

Grand Final(決勝)の様子
(スピーチをしているのはICU Eの荒井さん)

優勝したUT Aの佐野さん
(写真はSemi Finalの様子)

優勝したUT Aの富永さん


この度の秋TはNA StyleからBP Styleへの変更という大きな改革がありました。BP Styleは今後開催されていくNEAO、HKDO、Asian BP、Worldsなどの国際大会や、BP Novice、Japan BPなどのJPDU主催の大会で採用されているスタイルです。この秋TでのBP Styleの経験をきっかけに、より多くのディベーターの方々に今後のBP Styleの大会に参加していただければと思います。

それではまた、次回の更新で。

2012/09/20

サマーセミナー前泊後泊者向け練習会 報告



Sharmilaさん、Tateさん、練習会参加者の皆さんの集合写真


こんにちは。今回はサマーセミナー前泊後泊者向け練習会の報告をさせていただきます。

9月8日~10日までJPDUサマーセミナー2012が行われましたが、サマーセミナーの前日の7日、セミナーが終了した次の日の11日にセミナーの会場と同じ国立オリンピック記念青少年総合センターで練習会が開かれました。
この練習会には中部、関西、中国、九州地方といった遠方からいらっしゃり、国立オリンピック記念青少年総合センターに前泊、後泊されるセミナー参加者の方に多くご参加していただきました。

参加された大学は以下となります。
大阪大谷大学、大阪大学、大阪府立大学、京都大学、慶應義塾大学、神戸大学、高崎経済大学、拓殖大学、東京大学、名古屋大学、奈良女子大学、広島大学、山口大学、早稲田大学
(五十音順)
ORの様子

練習会はBP経験者の方と初心者の方の2つのレベルに分けられ、ラウンドが行われました。
7日の練習会は最初にBPスタイル初心者の方に対してはレクチャーが行われました。
ルールについて説明を受け、過去に大会に出題された議題についてレクチャラーと一緒に熱心に考えていらっしゃいました。

その後のラウンドではレクチャーで習ったことを基に、積極的に議論に参加されている姿が印象的でした。
レクチャーの様子

また今回の練習会ではサマーセミナーにレクチャラーでいらっしゃったSharmila Parmanandさんも7日と11日の両日ともジャッジとして参加してくださいました。
経験者の方のラウンドのジャッジをしていただきましたが、質の高いジャッジをして頂き、参加者の方々も「世界トップディベーターのSharmilaさんにジャッジをしてもらえてたくさんコメントをもらえてとても勉強になった」などとおっしゃっており、とても良い機会になったようでした。

7日の練習会も11日の練習会も、移動の疲れやセミナーの疲れが残っているにもかかわらず、たくさんの方が参加されており、その姿からはディベートに対するやる気やディベートが好きな気持ちがひしひしと伝わってきました。

そして今回の練習会では色々な大学の方同士でペアを組んだり、試合を行ったりしたため、普段なかなか交流することのできない遠方のディベーターの方々と関東のディベーターの方々で試合などを通して交流することができたようでした。

ラウンド後の様子


7月から行われてきたBPセミナーならびに練習会はいったん今回で終了となります。
たくさんの方々にご参加いただき、毎回練習会は盛況となりました。
ご協力いただき本当にありがとうございました。

ではまた次の更新でお会いしましょう。


2012/09/17

JPDUサマーセミナー2012が開催されました

ディベーターの皆さん、こんにちは。
今回は9月8日から9月10日かけて開催されたJPDUサマーセミナー2012について、ご報告させていただきます。

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今年のJPDUサマーセミナーは例年通り、国立オリンピック記念青少年総合センターにて開催されました。毎年200名近くの方にご参加していただいておりますが、今年は例年よりも若干多い約220名の方に参加していただきました。参加者の出身大学も非常に多様で、関東や関西地方の大学だけでなく九州・中国・東海地方の大学からもご参加していただきました。参加していただいた大学の合計は33校で、例年にも増して大規模なセミナーとなりました。

参加していただいた大学は以下の通りです。(順不同)

青山学院大学、一橋大学、横浜国立大学、横浜市立大学、学習院大学、京都大学、九州大学、慶應義塾大学、広島大学、高崎経済大学、国際基督教大学、山口大学、芝浦工業大学、首都大学東京、上智大学、神戸大学、創価大学、早稲田大学、大阪大学、大阪大谷大学、大阪府立大学、拓殖大学、津田塾大学、東海大学、東京外国語大学、東京工業大学、東京女子大学、東京大学、東京理科大学、奈良女子大学、法政大学、名古屋大学

この度のセミナーではコースを従来の3つから4つへ増やし、「ディベート基礎」「NA」「BP基礎」「BP上級」をテーマとした4つのコースが開講されました。参加者の方には事前にディベート経験や希望コースをアンケートにて回答していただき、各コースの上限人数を考慮しながら、各コースへの割り振りが行われました。

コース4 BP上級では、フィリピンからSharmilaさん、マレーシアからTateさんをレクチャラーとして招待いたしました。スプリングセミナー(通称:春セミ)では毎年海外からレクチャラーを招いておりますが、サマーセミナーで海外レクチャラーを招待するのは近年なかった新しい試みとなりました。


オープニングセレモニーで挨拶をするSharmilaさん


コースによって開講されるレクチャーは異なりますが、「ディベート基礎」のコース1ではディベートのルールやAREAについてのレクチャーが、「NA」のコース2ではRefutationやPrincipleなどさらに実践的な内容のレクチャーが行われました。また、「BP基礎」のコース3のレクチャーではRightsやInternational Relationsなどのマタ-やBPのジャッジングについても扱われました。


レクチャーの様子(コース1 ディベート基礎)

レクチャーの様子(コース2 NA)


レクチャーの様子(コース3 BP基礎)

レクチャーの様子(コース4 BP上級)
左:Sharmilaさん 右:Tateさん

レクチャーの合間には参加者同士の練習試合があり、参加者にとってはレクチャーで学んだ知識を実戦で活用する場となりました。違う大学の方といきなり組んでディベートをするのは簡単ではなかったとは思いますが、ディベートを通して交流が深まったのではないかと思います。また、参加者の方々は皆さん非常に熱心で、ラウンドの後、ジャッジから細かいフィードバックをもらおうと廊下やGHQ前で話し込んでいる姿が印象的でした。

レクチャーや練習試合の他に、ディベート経験豊かなディベーターによる「モデルディベート」、SharmilaさんとTateさんによる「トークショー」、ディベーター同士の交流を目的とした立食形式のパーティ「レセプション」が開催されました。

SharmilaさんとTateさんのトークショーでは、お二方のディベート経験のみならず、ディベート以外の趣味や将来の夢などについてもお話していただきました。「日本人ディベーターに対するアドバイスはありますか?」という質問が出た際には、様々な国のディベーターを教えた経験のあるレクチャラーとして、日本人ディベーター特有の強み・弱みについて客観的な考察をお話いただき、非常に興味深いトークショーとなりました。


トークショーの様子

2日目の夜に開催されたレセプションはディベーター同士の交流を深めるための立食形式のパーティで、日本全国から集まったディベーター、ジャッジ、レクチャラーが交流する機会となりました。レセプション中は「お絵かきゲーム」「名前ビンゴゲーム」が開催され、優勝したチームには豪華な商品が送られ、大盛り上がりとなりました。毎年恒例となっているJPDU製作のムービーも上映され、皆さん楽しい一時を過ごしているように見受けられました。

レセプションの様子

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JPDUサマーセミナーは「夏セミ」の愛称で親しまれ、その歴史も非常に長いですが、この度のJPDUサマーセミナー2012では、以下の様な今までにない新しい取り組みが行われました。

・コースを従来の3つから4つへ拡大し、参加者のニーズをより細かく捉える
・海外レクチャラーを招致し、より高いレベルのディベートへ触れる機会を提供する
 (コース4の開講、モデルディベート及びトークショーの開催)
公式ウェブサイトを設立し、セミナー関連の情報を分かりやすくお知らせする
・オリジナルTシャツを販売し、セミナーの体験をより思い出深いものにする
・様々なコスト削減に取り組み、参加費の引き下げに努める
 (昨年:16,000円→今年:13,500円 [コース1~3]、15,000円 [コース4])
・セミナーに参加しやすくなるよう、参加登録締切日を例年より遅く設定する
 (昨年の締切日:7月22日→今年の締切日:8月28日)

JPDUはディベーターの方々により良いセミナーを提供できるよう、毎年改善を重ねています。今後も皆さんのご意見やご要望をお待ちしております。

参加者の方にはアンケートへの回答をお願いしております。
今後のセミナーをより良くするためにも、ご協力の程よろしくお願いします。

アンケートへ回答する

長くなってしまいましたが、JPDUサマーセミナー2012のご報告は以上となります。
それではまた、次回の更新で。

2012/09/13

第6回JPDU会議の様子


日を重ねるごとに、秋の気配を感じる今日この頃ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
今回は829()に東京女子大学で行われました、第6JPDU会議の報告をさせていただきます。

以下話し合われた議題のリストとなります。

第6回JPDU会議 議題
1.JPDUサマーセミナー進捗状況報告
2.秋トーナメント進捗状況報告
3.BP練習会報告
4.スポンサー結果報告
5.BP Noviceについて
6.大会のアンケートの公開について
 
会議の様子

最初に、サマーセミナーについての進捗状況の報告がありました。
今回の会議では、来年のサマーセミナーの候補日についても話し合われました。
1年後のことではありますが、施設予約が1年前から始まるため、この時期に日にちを決定しています。このようにセミナーは1年がかりで準備しています。
サマーセミナーについてはこのブログでもご報告する予定ですので、ぜひご覧ください。

次に今週末に迫る秋トーナメント(以下秋T)についての進捗状況の報告がありました。
今回の秋Tではトレイニー制度*を導入していますが、トレイニーとして参加された方に次回からジャッジ資格を与えるかどうかについて今回は話し合われました。
今回の大会では60チーム以上もの申し込みを頂きました。今年の秋Tでも多くの熱戦がみられることとなるでしょう。

また今回は11月に行われるBP Noviceについての議題が会議の中心となりました。
この大会はディベート歴2年未満の方を対象としたBPスタイルの大会です。今年で開催されて3回目となります。
今回の会議では、大会のルールや参加資格についてなど、BP Noviceのコミッティーで事前に話し合われたことについて、さらに会議の場で役員から意見をもらい、正式決定を行っていきました。
9月中にインビテーションをPDMLに流れる予定とのことですので、ご確認ください。

 
ではまた次回の更新でお会いしましょう。


休憩時間の様子
*トレイニー制度
トレイニーとは、ジャッジブレイク権、ディスカッションでの発言権やランキングを決めうる権利は持たない人のことです。このような権利は持っていませんが、トレイニーの方はチェアジャッジのもとで質のディスカッションの様子を見学できたり、ラウンド終了後に自分のジャッジングについてチェアからコメントをもらえ、自らのジャッジの技術を向上することができます。この制度は国際大会などでも採用されています。



8月第4週BP練習会 報告



こんにちは。JPDU練習会担当の、東京大学3年金沢菜々実です。

今回は8月26日に、東京大学駒場キャンパスで行われました、BP練習会についてご報告させて頂きます。

34名の方にご参加頂き、大学は以下の通りでした。

学習院大学、慶應義塾大学、国際基督教大学、上智大学、高崎経済大学、東京女子大学、東京大学、一橋大学、横浜国立大学、早稲田大学(五十音順)

ご参加くださった皆様、ありがとうございました。会場を提供してくださった東京大学の皆様、ジャッジとしてご協力くださった石河敏成さん、玉村瑶子さんにも、この場を借りて感謝させて頂きたいと思います。

ジャッジが講評を話している様子

今回も3ラウンドを行いました。一年生大会の翌日というハードスケジュールにもかかわらず、1年生の方も上級生の方も、ジャッジの方々に積極的に質問に行かれるのは勿論のこと、同じラウンドの他大学の方々とモーションやラウンド、BP特有の難しさやコツについて話していらっしゃったりと活気に溢れており、大変嬉しく思いました。この日に初めてBPスタイルを経験してくださった1年生の方も多数いらっしゃり、BPスタイルが1年生の方にも広まりつつあることを実感致しました。また、今回特に良かったこととして、東京の大学と神奈川の大学の方がともに集まってくださったことがあると思います。異なる大学の方の考え方に触れることで、普段の練習では得られない刺激を感じて下さった模様です。

熱心にジャッジの話を聞く参加者の方々


この練習会をもって、8月関東BP練習会は最後となります。8月には合計15大学、のべ135名の方にご参加頂き、BPスタイルを関東の多くの方々に楽しんで頂けたのではないかと思います。これまで会場を快くご提供頂いた大学様、お忙しいなかジャッジをお引き受け下さった皆様、そして暑い中、練習会に足を運んでくださった全ての方々に、感謝の意を述べさせて頂きます。本当にありがとうございました。

9月の、JPDUサマーセミナーの前日・翌日に行われる練習会でも、私たち練習会担当が主催させて頂き、多くの方にお申し込み頂きました。秋JPDUトーナメントやその後の大会への足がかりとして頂けるよう、アンケートなどを参考にしつつ運営の改善に努めて参りますので、よろしくお願い致します。何かご要望等ございましたら、debatepractice2012@hotmail.co.jp までご意見をお寄せください。それでは、皆様に練習会でお目にかかれるのを楽しみにしております。